【働き方の 真・常識】『全員、手を休めずに働け!』で生産性が上がると信じてないか?

組織の「誤った常識」とは?
組織(システム)には「つながり」があり、「ばらつき」も存在する。
この「つながり」と「ばらつき」のあるシステムの中では、
必ず能力の一番低い所、「制約」(ボトルネック)が必ず存在しており、
この「制約」こそが組織全体のアウトプットを決定している。
これがTOC(制約理論)の最も基本的な前提となります。
このシンプルな「前提」を元に、今までの働き方を見直してみると、
いかに組織に「誤った常識」が溢れているかも見えてきます。
正しい働き方につながる「真・常識」をお伝えします。
組織の「誤った常識」に挑む!
町工場の実践事例から学ぶ 和と全体最適の働き方改革
☆4.7 Amazonにて、ペーパーバック版 発売中!
https://www.amazon.co.jp/dp/B0D7TNMCBR/

”組織のアウトプットは制約(ボトルネック)で決まる”を前提とした場合、
今までの働き方の"常識"に誤りがあることが見えてきます。

工場を例に考えてみます。
下記のように各工程の生産能力がばらついていて、
工程が一直線につながっている工場のアウトプットは、
いくつになるでしょうか?

<20>⇒<12>⇒<10>⇒<15>⇒<16>⇒?

答えは、「10」
決して、一番低い「10」を超えることはありません。

つまりこの工場の中はどうあっても「10」までしかモノを流すことができない”はず”なのです。
であるならば、この「10」の工程を除いた他の工程の生産能力には、
本来必ず「余力がある」はずです。

余力があるならば、
「全員、手を休めずに働け!」
という状態は絶対にありえないはずなのですが、
通常、経営者は常にこれを現場に求めます。

しかし、これを実現するということは、どのような状態なのでしょうか?

まずもって工場の中に仕掛を一杯にすることが必要になります。
材料をどんどん入れて、作業がとまらないようにして、
どの工程も休まずに手を動かしている状態にする。

今、必要がなくても、とりあえずモノでいっぱいにする。

果たしてそれで儲かるようになるのでしょうか?
余分に仕入れた分だけ、お金が工場の中で寝るようになります。
全員が一生懸命働けば、もっと儲かるようになるのでしょうか?

ゴールドラット博士の「ザ・ゴール」の中のこの一文、
「作業員が休むことなく、常に作業している工場は、非常に非効率なんだ。」
つながりとばらつきがあり、制約(ボトルネック)が存在するならば、
絶対に、ありえない状況であるということ。
制約となるのはごく少数です。

ありえない状況をどれだけ追い求めても、
会社の利益につながることは決してありません。

しかし、多くの経営者やマネージャーが、「なんの疑いもなく」、
この「誤った常識」に縛られて仕事をしているという現実があります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です